2024年4月からすべての介護サービス事業者(以下、介護事業者)を対象に、業務継続計画(BCP)策定の完全義務化がスタートする。BCPとは感染症の感染拡大や自然災害などが発生しても事業を継続できるように平時から準備・検討しておくべきことや、発生時の対応などをまとめたものだ。
介護サービスを提供するために必要な資源としては職員や建物・設備、電気・ガス・水道などのライフラインが挙げられる。厚労省は「防災では、介護サービスを提供するために必要な資源を守ることが重要」としており、その守り方として以下の方法などを挙げている。
地震から守る方法としては「建物の耐震診断と耐震補強工事」、「居室の家具・事務室のキャビネットなどの転倒防止」。水害から守る方法としては「止水板や土のうの準備」、「ガラス窓の補強」。インフラが停止した際でも事業を継続する方法として「自家発電装置の使用」、「水の確保」、さらにガスは「都市ガスが停止した場合は復旧まで長期間(1 か月以上)要する可能性がある」としており、ガス停止の際の代替策などである。
以下は厚生労働省老健局が作成した業務継続ガイドラインの一部。自然災害BCPの全体像を表した図を示している。

BCPの策定義務は2021年4月から始まっているが、現状は努力義務期間となっている。介護事業者は2024年3月31日までにBCPを作成しなければならないということだ。ポイントは「事業所」に対して策定が義務化される点。全国に事業所を持つ介護事業者の場合は、事業所ごとにBCPを策定する必要がある。


