中東情勢の緊迫化に伴う物流への影響について、一部の読者から「流通の目詰まり」という表現に対する違和感が寄せられている。この違和感についてまとめた記事は既報を参照のこと。
「目詰まり」という言葉からは特定の地点で滞留が起きているような印象を受けるが、現状の認識とは必ずしも一致しないという指摘である。報道においても頻繁に使用されてきた経緯がある。経済産業省の幹部は昨今の物流状況を以下のように表現し、現状を伝えている(当該部分は太字下線で強調している)。
中東情勢が揺れ動く中で、エネルギーや原材料の安定供給を確保し、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えることが喫緊の課題となっております。
石油やナフサをはじめとする石油化学製品については、日本全体として必要となる量は確保しております。しかしながら、一部では供給の偏りや目詰まり等が生じているということも伺っております。
こうした課題に関しましては、経済産業省として目詰まり箇所を特定し、サプライチェーンの関係者に供給の見通しをお伝えするとともに、需要家の方々に対しても、業界団体等を通じて通常量の購入を維持することができるよう要請し、目詰まりを順次解消しております。
もし皆様の方でお困りごとがございましたら、いつでも経済産業局にお問い合わせください。
「偏り」とは、物流システム全体の中で物資の配置が不均衡になり、需給のバランスが崩れている状態を意味する。これは特定の地点の詰まりとは異なり、例えば2024年にも発生したコンテナの偏りなどが上げられる。資材はあるが、コンテナが特定の港に積み上がっているため、必要な国に資材が回ってこないのだ。
「目詰まり」が「事故渋滞」ならば、「偏り」は「自然渋滞」といえる。よって短期的にみても中東情勢の影響による流通の混乱はその多くが国内要因によるものであるため、時間が解決する問題であると考えやすい。その見通しについては7月平準化の見通しを報じた。


