工務店が新たな高付加価値を提案する際、未開拓の領域へ得意領域を広げることは有効な戦略と考えられる。既存の新築住宅性能とは異なる視点から社会課題にフォーカスし、それを自社の事業方針と結びつけることが重要だ。
その具体的な例として「香害」が挙げられる。現在、柔軟剤や消臭剤などに含まれる微量な化学物質によって、頭痛や体調不良を訴える当事者が増加している。また、こうした被害者は災害時の避難所利用が困難になるなど、安全な生活環境の確保に深刻な影響を受けている。
住宅業界ではこれまで、ホルムアルデヒド等の建材由来の化学物質対策が進められてきたが、住まい手が持ち込む日用品の成分まで考慮した空気環境の提案は、まだ十分に手が付けられていない領域である。工務店が香害に対する感度を高め、施工後の空気環境までを見越した提案を行うことは、他社との明確な差別化を図る得意領域となり得る。
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- 会員限定記事(2026年6月8日)


