(一財)日本建築防災協会は、AIが建築確認申請図書の作成をサポートする「建築確認申請図書作成支援サービス」の提供を11月10日に開始した。提供期間は2026年3月9日までを予定している。利用料は無料だが、1アカウントにつき直近24時間で上限5回の回数制限がある。建築確認申請図書の作成時の不備を減らすことを目的として、建築確認審査の円滑化を図る。
AIを活用して、2階建て木造一戸建て住宅等の建築物の新築に係る建築確認申請図書に必要な記載事項の一部の有無を評価するもの。
なお、建築基準法令・関係法令への適合性を審査するものではない。本サービスの利用を通じて設計者などの申請予定者が確認申請の前に、申請予定図書が適切に作成されているかの自己チェックを可能とする目的がある。
対象となる建築物は▼改正法施行後に着工した新築、▼2階建て以下かつ延べ面積300㎡以下(平屋かつ200㎡以下を除く)の木造建築物(軸組構法)、▼構造計算を行わず、仕様規定(壁量基準等。以下同じ)のみで構造安全性の確認を行うもの――となっている。これ以外の建築物については適切にチェックされないとしている。
このサービスに入力およびアップロードされた情報は、権限設定された場所に保管されるという。このため、他の利用者に開示されることや、アクセスされることはないようだ。
また、このサービスで用いる生成AIは、すでに学習済みの知識をもとに処理を行うものであり、アップロードされる建築確認申請図書の内容を学習するものではないため、生成AIが情報を読み込むことを通じた情報の漏洩のおそれもないとしている。
自己チェックを目的とした建築確認申請図書の記載事項について確認する際、事前チェックを行う時間は約60分ほど。事前チェックが完了するとその旨を知らせるメールが届く。
結果画面を確認すると、確認が必要な項目についてはどのように修正するかの手ほどきも示される。「2階建ての木造一戸建て住宅(軸組構法)等の確認申請・審査マニュアル」の該当ページのリンクをクリックすれば対処法が確認できるとしている。
システムの更新は随時行うが、システム全体の利用回数が上限に達した場合、サービスは終了する。
サービスの構築にあたっては国の支援を受けた。国土交通省は「改正建築基準法の施行により、2階建て木造一戸建て住宅などの建築確認手続き等が見直されたことに伴い、設計者等による建築確認申請図書の作成実務も大きく変わった」として、このサービスの構築を支援した背景について示唆している。


